今回は、「自信」と「能力」について書きたいと思います。
スポーツ業界で使われる用語には、結構ふわっとした言葉が多いと思います。
「自信を持て!」とか、「自信をつけろ!」などです。
もちろん、大事な事だと思います。
ただ、「自信」と言う言葉への価値観はそれぞれ違うので、何を持って「自信」なのかがお互いに理解していないと、伝わりにくいと思います。
伝え方もそれぞれだし、受け取り方も様々です。
メンタル専門の方であれば、上手く「自信」を持たせることができるかもしれません。
ただ、僕自身はメンタルの専門家ではないので、フィジカルトレーナーの視点から、「自信」について考えてみました。
極端な例えですが、幼児にかけっこで負ける気がしません。
それは、当然ですが身体的な「能力」に子供と大人の差があるからです。
逆に、100M世界記録保持者のウサイン・ボルト選手には、かけっこで勝つ自信0%です。
極端な見方をすると、「自信」ではなく「能力」の差で判断することができます。
結果、「能力の差」が「自信」と関係します。
つまり、圧倒的な差をつければ、「自信」になる。
自信を数値化するのは、難しいですが能力を数値化する事はできます。
能力を伸ばして数字で確認することができれば、具体的な確認ができます。
今の能力が分かれば、「自信」と言う言葉よりも「能力」と言う言葉で伝える事ができます。
逆に能力の差で劣っていれば、自信をなくすリスクもあります。
ただ、向き合える課題が具体化されます。
これまで、「自信を持て!」と伝えていたところを「能力を持て!」と言う言葉で、数値化した能力を元に、能力アップに取り組む事ができます。
能力アップが、100%自信に直結するとは限りませんが、「自信を持て!」としか言えなかった部分を能力の数値を元に選手と向き合う事ができます。
自信と言う言葉は、共通言語としては伝わると思いますが、「能力」と言う言葉に変換して見るのも面白いなと思いました。
今回は、「自信をつけてプレーする」より「能力をつけてプレーする」について書いてみました。